ブライダル司会者の方々の葬祭業界への転身が多く見られる昨今、弊社へのそういった方々からの研修要望やセミナー、講演の講師依頼が多く寄せられるようになりました。こうした方々を指導するにあたり、まず最初に感じるのは葬儀司会に対する見識の甘さです。「私たちは司会のプロ。ちょっと葬儀のことを教えてもらえば、明日からでもすぐに司会ができる」という前提で受講される方が非常に多いのですが、これには脅しでも何でもなく、講義が進むにつれて、大半の方々が顔色を失わられます。「無宗教形式なら私にも司会ができる」とは、まったく間違った認識で、無宗教形式だからこそ、そこに特別な司会力が求められるのです。
- ブライダルの司会者は披露宴の司会者であって結婚式の司会者ではありません。葬儀の司会者は結婚式の司会者であるとの認識が重要であり、その理由は宗教者の存在があるからです。
- 司会は「会」を司るものでその役割は単なる「集い」における進行でしかありません。無宗教の司会者が担うのは「司式」であり、これはご遺影を飾る場合の初歩的な礼節です。
- 無宗教葬の場合、司会者は宗教者の代行が可能なレベルまで研鑽を積む必要があります。もちろんそこには高度なアナウンス技術に加えて、宗教の知識や悲嘆の心理などの習得は欠かせません。
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男性と女性のコンビによる司会進行 |
お分かりでしょうか。なかなか言葉では伝わりにくいかもしれませんが百聞は一見にしかず、弊社の葬儀をご体験された司会者の皆様は一様にカルチャーショックを受けられます。
「人が人を送る」― その儀式を司るためには、技術や知識もさることながら、それらを謙虚に学ぼうとする姿勢が何より大切です。
弊社久世栄三郎が監修したオリジナル葬儀音楽CD「慈曲」の存在が何より特徴的ですが、自ら作曲した曲を活用しての司会も日本でただ1人といわれる所以であるとともに、「会」から「式」への意識改革を導く、「司式バージョン(司式型司会形式)」は、今、全国のホテル業界、葬祭業界の注目を集めています。
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ナレーションは、一般的なナレーターのイメージと、無宗教形式における「司式」バージョンの一部を収録いたしましたが、本番とはかなり異なるものです。少しだけでもイメージをお伝えすることができれば幸いです。
※BGMは、久世栄三郎監修によるオリジナルCD「慈曲」から、高橋三鈴作曲の「永久に」「時空を超えて」の2曲を使用いたしております。
…「時空を超えて」という曲は、お悲しみの遺族を励ますコンセプトで作曲されています。 |